1位:ねじ巻き精霊戦記 天鏡のアルデラミン

ヤトリとイクタ。この主人公二人の関係性は今まで観たことがない。
「喪失」も含めて、原作の戦争描写を上手く映像化。しかもわかりやすい。
4話ヤトリ剣戟シーンは今年のアクション作画で5本の指に入る。OP・EDの出来もベスト。
グルカ戦争・ライフリングなど戦史・軍事史を踏まえた展開で、素養があると本当に楽しめる。
銀英伝・皇国の守護者・海皇紀といった作品が好きな自分にはたまらなかった。
物語・キャラ・作画・音楽・軍略ロジックが揃っている、戦記ものの傑作。
ぜひ原作7巻までアニメ化してほしい。映画「この世界の片隅に」がなかったら、今年ベストアニメ。


2位:響け!ユーフォニアム

正直、1期は話に入り込めなかった、吹奏楽に縁もなかったので。
2期は、明確になった目標が物語の推進力となり、人間関係が動いていく。
黄前久美子と田中あすかの関係が物語の縦軸になっているが、この二人を中心とした
群像劇でもある。相手に、言いたかったこと・聞きたかったことを
コミュニケイト出来た時にカタルシスが得られる構造になっていて、
そのコミュニケーションを「会話」だけじゃなく「演奏」描写でも表現し巧みに演出。
演出を支える作画と、作画に応える声の演技。青春の鮮烈さを感じた。


3位:クロムクロ

キャラの日常芝居とアクションは手書き作画、メカのバトルをCG作画と巧く使い分けていて、
PAの強みを活かした。ロボものというより日常ものでもあり、実はSFだったという作品。
人の大きさとメカの大きさ、両方のアクションを魅せた1・2話で、一気に引き付けられた。
ガウスの個性を、デザインじゃなく動きで表現したのも良い。集団戦要素もあった。
主人公のキャラが演技の良さもあり印象に残った。昭和の古き良きアニメのような王道。
先の展開を予想して楽しめるのはオリジナルアニメならでは。最終回後の余韻がまた素晴らしい。


4位:食檄のソーマ

ユーフォと同じく1期より2期の方が面白くなった。トーナメント本選から始まった序盤は、
勝敗で盛り上げる構成だが、テンポを速くし、結果を知ってても原作組でも楽しめる。
スタジエール編は白眉。主人公がアツく人情味があり、松岡禎丞と重なりハマっていた。
シンプルでわかりやすい。だがそれが良い。料理作画は最高。これぞジャンプ作品。

5位:ジョーカー・ゲーム

渋いアニメ。基本一話完結のオムニバス形式だが、ちゃんと各話単位で楽しめる。
謎解き要素があり、騙し騙されるスリルが楽しめた。スパイが題材なので、登場人物の
デザインは没個性だが、声質や演技、「声」で判別できるのはアニメならでは。
堀内賢雄を始め、力のある声優陣の芝居を堪能できた。

以下は継続並びに次期があるため、ベスト5級だが入れなかった
「3月のライオン」「昭和元禄落語心中」