>>721
自分が、数あるオペラの歌の中で最高傑作だと思うのは、
レオンカヴァッロという人が創った、「道化師」というオペラの中にある、
「衣装をつけろ」っていう曲なんだ。

これは、旅の芝居の座長カニオという男が、実の妻が他の男と逢瀬を重ねているのを
知って、狂乱に陥りながらも、金を払って芝居を観に来る客のために、
おどけた道化師を演じなければならないという、悲惨で過酷な運命を呪った曲なんだ。

「衣装をつけろ 白粉を塗れ
客は金を払って笑いに来るんだからな
たとえアルレッキーノの奴が、お前の愛しいコロンビーナを奪っていようとも
阿保面をしてみせろ そうすりゃ拍手喝采だ

笑え! 道化師!
敗れたお前の恋を!」

とまあ、こんな感じの歌詞で、自分みたいなタイプの男には来るんですよ。

あとは、ヴェルディの「ナブッコ」というオペラにある、
「行け、わが想いよ 金色の翼にのって」という曲があって、
これはイタリアでは凄く有名な曲なんです。