さらに最大の大問題、最後の最後まで悩んだのは、
どうもユキミンは、勉強の方法というか、必要性がわかってないこと。

「大学に行きたいでしょう」と、聞くと
「行きたい」というんだけど、勉強してくれないんだな。これが。

いろいろ考えたけど、どうも中学校の経験が悪く作用しているみたい。
ユキミンは、全然授業が分からないまま、テストを受け、当然全然できないんだけど、
義務教育だからということで、進級して、卒業できた。
だから、それで通ると思い込んでいる節がある。

ユキミンに、フィリピンの日本人学校の高校の過程に一年いたと
強硬に主張されたことがあった。
それゆえ、自分は高認を受ける必要はないと言いたかったみたい。
「だから、ユキミンが行っていた学校が
ちゃんとした日本の文科省が認める高校で
ユキミンがちゃんとテストを受けて、単位を取っていれば、
あなたの言うとおり、高認の必要はないんだけど、
テストを受けて、成績表もらってるの?」
と、聞いてもピンと来てないみたいだった。

それでも、繰り返し主張するので、昼間ユキミンを呼び出して
文科省の生涯教育局に電話して聞いたら、
やはり、ユウタの言うとおりだった。
どうも、単位を取るということが、まったくわかってないようだった。