(問) たとえば脳神経が異常をきたしてノイローゼのような形で自殺したとします。
霊界へ行けば脳がありませんから正常に戻ります。この場合は罪はないと考えてよろしいでしょうか。

(答)話をそのようにもってこられると、答え方に慎重にならざるを得ません。
答え方次第では、まるで自殺した人に同情しているかのような、あるいは、
これからそういう手段に出る可能性のある人を勇気づけているようなことになりかねないからです。

もちろん、私にはそんなつもりはまったくありません。

確かに、結果的に見ればノイローゼ気味になって自殺するケースはありますが、そういう事態に至るまでの経過を見てみると、
やはりスタートの時点において「責任からの逃避」の心理が働いているのです。

もしもその人が何かにつまづいたその時点で、「私は間違っていた。やり直そう」と覚悟を決めていたら、不幸をつぼみのうちに摘み取ることができたはずです。

ところが人間というのは、窮地に陥るとつい姑息な手段に出ようとするものです。それが事態を大きくしてしまうのです。
そこで神経的にまいってしまって正常な判断力が失われ、ついにはノイローゼとなり、自分で自分がわからなくなっていくのです。
問題はスタートの時点の心構えにあったのです。