「報告申し上げます。勇者の末裔がまたも打ち討ち取られました」
大臣が告げる
「またもか、良い所まで入った様だが」
顎ひげをなでながら王が呟く
「しかしご安心を、既に新しい勇者の末裔は馳せ参じております」
「おお、それは心強い。これで38人目か」
「48人目に御座います、王様。」
「おおそうか。勇者の末裔は掃いて捨てるほどいるのう」
「はい。嘗ての勇者が100年前の人物ですから、血を引く末裔など膨大な数に上ります」
「そうだ。勇者の末裔は何人もいる。そしてそれは尽きる事が無い」
「はい、それらは滅びません。何度でも蘇ります」
「その内、その中の誰かが魔王を倒してくれるだろう」

こんな夢を見た