■本当に安全?新東京タワーの電波!/荻野晃也先生 京都大学工学部・電磁波環境研究所 2006.10.28

■自然界の電磁波

 電磁波の種類は、周波数が高いほうから、ガンマ線、エックス線、紫外線、可視光線、赤外線、電波がある。
 自然界にも図のaの通り、いろいろな電磁波がある。その典型は太陽光で、これがないと生物は生きられない。しかし、日本でも全国に100人ぐらいだろうか、太陽光
がまったくダメな子どもがいる。いわば、太陽光に対応できた生物が、地球上で生き残ってこられたわけだ。
 現在は人工の電磁波が加わるなどによって、図のbのようになっている。電磁波が急にどんどん増えてきて、生物は本当に耐えれるのかという問題も、深刻に議論され
ている。
 将来の生物と人類のために環境問題は長い目で見よう、という考え方が広がっている。その中に電磁波問題もあり、特にヨーロッパでは重要な問題に位置づけられてい
る。日本ではまったく注目されていないことが問題だ。