数年後ーーーー
ソウルのはずれの雑居ビルの一室にフォールディングデスクと数脚のパイプ椅子だけが置かれている。この粗末なオフィスがハイブの新しい拠点だった。
フォールディングデスクを囲み、かなり老けた🍞と少し老けた防弾少年団が今後の予定を話している。
事務所の窮状をこぼす🍞に、ジンは心配そうに「僕の父からお金を借りてこようか」と声をかけた。十年くらい前に同じ光景を見たな、とナムジュンは苦笑した。他のメンバーたちも同じことを思い、不思議な懐かしさを覚えながら、オフィスの中で光を浴びた無数のホコリがキラキラと舞っては消えるのを眺めていた。
防弾少年団物語(了)