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春の昼下がり、実家のバルコニーでナウンは唇を噛み、官能の悦びにうち震えていた。
細身ながら肉感のある美しい肢体が、優しい愛撫を受けるたびに小さく身悶える。
何度も膝を震わせ、崩れ落ちそうになりながら、彼の両肩に掴まり体を支えるナウン。

同じ近所で仲良く育ち、思春期に芽生えた互いに対する淡い気持ちの正体にも、まだ気づいていなかった二人。
そこへ突然舞い込んだ、有名アイドル事務所からのデビューの誘い。一度は諦めた夢が、ついに叶うというのに・・・
別れを前に、急に彼への切ない気持ちが溢れ出し、戸惑いながら泣きじゃくるナウン。
意を決して彼を呼び出すと、その思いをぶつけるように、春の日差しの下に生まれたままの姿を晒すのだった。

彼は戸惑いながらも彼女の前に跪くと、遠慮がちに腰に手を添え、その可愛らしい胸を愛撫し始める。
優しく口に含み、舌で転がし、熱い吐息を浴びせ、また甘える。でもそこから次に踏み出そうとはしない・・・。
やがて焦れた彼女は、自分で体を慰めようと、彼の肩から手を離し・・・思わず体勢を崩して彼に抱きとめられるのだった。
あっ・・・全身で触れ合えた悦びに声をあげる二人。
そのまま縺れ合い、絡み合いながら室内に倒れ込むように戻ると、お互いの温もりで溶け合い完全に一つになる。

ああっ、ナウナ・・・すごい・・・。
彼は切ない表情で声を震わせながら、ゆっくりと何度も前に進む。
彼女も大きな瞳を潤ませながら、熱く濡れた小ぶりな陰門(ほと)で、しっかりと彼を包み込む。
そして甘い吐息を漏らしながら大きく仰け反ると、そのまま何度も果て、果ててはまた彼を求めるのだった。

やがて迫る別れの時。彼はそっと体を引き離し、彼女の美しい尻に白い愛の痕跡を残す。
明日にも上京し、恋愛禁止の長い寮生活に入るナウン。別々の世界に歩み出す二人の、一度きりの儚い交わり。
その幸福なひと時を名残惜しむように、再び身体(からだ)を寄せ合い、唇を重ねあう二人。

バルコニーから吹き込む穏やかな5月の風が、幼い愛を祝福するように、いつまでもカーテンを揺らしていた。

-完-