日本のアイドルと同様、韓国のアイドルも事務所に所属し、専属契約を結んでいる。
現在、その多くが契約時に採用しているのが、韓国の公正取引委員会が、不公正な契約を防止するために
2009年に定めた「大衆文化芸術人(歌手中心)標準専属契約書」というひな形だ。

この契約書では、契約期間は最長で7年に限定され、その後は改めて契約を見直すことができる。
契約当初は新人だったアイドルも、7年たって実績を残していれば、もっと有利な条件で再契約、または契約を更新せず移籍、
という選択も可能になるわけだ。標準契約書が定められた09年以前にデビューしたグループには、“奴隷的な契約の存在”を巡って、
トラブルになった例もあった。契約期限を定めた標準契約書はアイドルにとっては救いの存在。しかし事務所にしてみると、
7年後に訪れる別れも予想しなければならず、その短期間で投資回収しなければならないというハードルになる恐れがある。