素晴らしい書き込みだったので、引用させていただきます。

0011 五行越長文 2017/09/07 15:33:43
英語圏の音楽ファンに理解されるためには、向こうのポップミュージックの文脈に乗っている共通部分と
日本なり韓国なりの珍しい部分(オリジナリティ)とが、いい具合にブレンドされてないといけないはず。

J-POPがイマイチ世界普及しないのに、K-POPはビルボードのワールドチャートをグイグイ上がってくるのは
(You-tubeの不正再生疑惑もあるとはいえ)、西欧のファンに気持ちがいいか否かの、ブレンド具合の差な
んだと俺は思ってる。

と書くと、また国家予算をかけて世界に押し売りをかけてるからだ、とかいうネガ意見も出て来ると思う。
単純に露出の意味では、それも一要素としてはあるだろうけど、気持ちよくない物をいくら押し売りされても、
日常で消費はしないと思うのでね。やっぱり、気持ちよく聞けるツボがあるんだと思うよ。

そもそも、日本の古来の音楽は全般にリズム重視ではないので、西欧的でないから、50年代〜60年代、日本の
ロックやJAZZのオリジネーターは、それをチャラにして、ゼロからリズム習得に挑むことになった。なので、
第一世代のミュージシャンは「血が違う」部分で、すごく苦労したと聞く。一回自分のルーツを否定して、身体
的な感覚と違うものを完コピするところから入ってるわけだから、当然日本のオリジナリティというのは音楽に
刻まれにくい(テクニック的にコピーが下手で、にじみ出ちゃうものは別としてね)。

一方、K-POPは元々言語からしてリズムが良くて、ラップ部分なんかは特に韓国語の音感と合うらしい。グルー
プ系の特徴であるカル群舞(集団ダンス)も、ビートの強い農楽(プンムルノリ)が文化のベースにあって、洋楽
と比較的馴染みやすかったから、民族的なベースを活かしたまま、西欧音楽と融合する事ができているみたい。

それに加えて、韓国の戦後は、朝鮮戦争後、ずっと軍政が敷かれていたこともあって文化は国に統制されていて、
流入する海外文化はベトナム戦争で共闘体勢にあったアメリカ一辺倒。そのためポップ・ミュージック=アメリカ
音楽という時代が長かったんだと思う。

だから、リズム以外の部分では比較的自由に批評的にアメリカ文化を取り込んむことができた日本より、ストレー
トにアメリカ音楽の影響や憧れが感じられる気がする。

ただ抵抗音楽でもあるロックは、軍政批判にも結びつきやすいので、80年代に結構政府の弾圧があったと聞くね。
光州事件とかもあって、民衆蜂起の引き金になりかねないと見られたパンクは特に、壊滅状態に追い込まれたらしい。

その時期にソテジワアイドゥルの突出もあって、ラップを取り込んだポップのスタイルが一般化したこともあって、
現在の、R&Bとラップ、そしてダンスの三位一体的になったK-POP独自のスタイルが出来上がったんじゃないだろうか。
世界的にみてもかなり珍しい組み合わせだし、ユニークだと思う。

レゲエやスカを産んだジャマイカ音楽ほど独自性はないし、音楽的にはそんな新しさはない(というかリスペクト/
パクりがあまりにも明快)なんだけど、組み合わせの妙とダンスの華麗さ肉体性の高さが目を引くので、絶妙のアレン
ジになっているんだろうね。西欧市場における商品性の高さは、明らかにK-POPのほうが上だと思う。

以上、聞きかじりと独自研究的な現段階での俺の見解。
もっと詳しい人が居たら、間違ってるとことこか指摘して、もっと正しい情報とかを教えてくれるとうれしい。