本年度に捕獲されたクマは、大部分が9月以降に出てきた。農作物の被害を防ぐイノシシ用の箱わなにかかったクマが多く、ドングリなど山の食べ物が少ないことが
原因の1つとみられる。

クマ205頭のうち、放獣したのはわずか12頭。残りは飼育施設に引き取られた1頭を除き、すべて射殺された。県内の推定生息数のほぼ6分の1にも達する捕殺に、
環境団体からは「このままだと絶滅する」との声が出ている。

県は捕殺以外の対応を基本方針としているが、実際にクマを捕獲する市町村は放獣先の確保や費用の問題などから、放獣したくてもできないのが現状。
また、県から市町村への有害鳥獣の捕獲許可の権限移譲が進んでおり、6月の殺処分が11月に入っても報告されていない例があった。
放獣のためのシステムが整わず、対応が市町村任せになっていることが、大量捕殺につながっているようだ。

http://www.chunichi.co.jp/article/gifu/20101113/CK2010111302000116.html