本質的に違いはない と言えるだけの声優が
今の時代、どれだけいるものか

シナリオえーだば創作術――だれでもできる脚本家[首藤剛志] WEBアニメスタイル_COLUMN
http://www.style.fm/as/05_column/shudo168.shtml

余談に聞こえるかもしれないが、アニメのアフレコは昔、フイルムを画面に映して音を入れていた。
映写機でフィルムを回すから、1巻7分ぐらい、ぶっ続けでアフレコが行われる。
声優がセリフを失敗すると、その部分は当然録り直しになる。
フィルムをその部分まで巻き戻さなければならない。これには、えらく手間がかかる。

したがって、声優の失敗があまり多いと困ることになる。
できるだけ失敗のない、しかも芝居のうまい、
おまけにそんな状態でアドリブまでこなせる俳優となると、そうは多くない。

昔は、舞台の役者さんが、アルバイト代わりに声優をしていて、いつの間か声優が本職になった人がいたが、
それは、セリフを語るのに失敗のない、しかもそれなりの演技や芝居ができ、
予測しない出来事がいつ起こるかもしれない舞台上で機敏に対応できる……
つまり、お芝居の基礎のしっかりしている人が多かった。

そして、失敗は許されない緊張感もあった。
声優は、声だけでなく、演技力のある芝居のできる人が必要だった。