ヴォルフガング・ブランケンブルク


ヴォルフガング・ブランケンブルク(Wolfgang Blankenburg、1928年 - 2002年)は、ドイツの精神病理学者。

「自明性の喪失」こそが、統合失調症(特に破瓜型、単純型)の本質である、との視点を、
ルートヴィヒ・ビンスワンガーらを継承して深化させていった。
彼の統合失調症論が、この病をコモン・センスに関わる病であることを提起し、
中村雄二郎の共通感覚論に多大な影響を与えた[1]。


経歴

1928年 ブレーメンに生まれる
マルティン・ハイデッガーに師事するが医学に転進
2002年 ハイデルベルクに向かう電車内で逝去

主な著書

「自明性の喪失 分裂病の現象学」(1971年)

参考文献

木村敏『分裂病の現象学』(ちくま学芸文庫)
中村雄二郎『共通感覚論』(岩波文庫)
中村雄二郎『術語集』(岩波新書)

関連項目

木村敏
現象学 - ブランケンブルクは、分裂病を「生きられた現象学的還元」と呼んだ[3]。
共通感覚
寡症状性分裂病 - 破瓜病、単純型統合失調症など、妄想を伴わない統合失調症