急激な体重減少は、糖尿病の症状のひとつです。もし糖尿病が原因なら病気が進行している可能性があるので、すぐに受診しましょう。
糖尿病の症状として体重が減少することがあります。これは、糖尿病によりインスリンの働きが低下することで、食事から摂ったブドウ糖をエネルギーとして利用できなくなり、
体内の脂肪や筋肉のタンパク質をエネルギー源として分解してしまうためです。患者さんの中には、1カ月で10kg以上やせる人もいます。

糖尿病患者さんは太っているというイメージがあるかもしれません。肥満は、過食、運動不足と並んでインスリンの働きを低下させ、糖尿病を発症させる要因のひとつです。
そのしくみとして、蓄積した内臓脂肪がインスリンの働きを妨害する物質を分泌することなどが考えられています。
このように肥満の人は糖尿病になりやすいといえますが、糖尿病が進行した人では体内がエネルギー不足となり、体重が減少してしまうのです。
体重減少は、口の渇き、尿の回数の増加などの症状とともに糖尿病の典型的な症状ですので注意が必要です。
がんや甲状腺機能亢進症などの病気も疑われますが、糖尿病により急激にやせた場合には極度のインスリン不足の可能性があり、放置すると昏睡あるいは死に至ることもあるのですぐに受診しましょう。
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