しょぼい起業のアマゾンレビュー 的確すぎてワロタw
一つ星の奴。

発売時に、本を購読して読みました。
著者のお仲間の一人の方が、「リアルな生き抜く本」と書いており、レビューでもそれなりの票を集めていますが、かなり身内寄りの「甘い」書評であり、全く違うと思います。
普通に読んで、「かなり怪しい」と思いました。
「起業コンサル本」を装った、社会的に無知な若者、就職に失敗したダメな学生をたぶらかす「新手の自己啓発」の匂いが、個人的には、プンプンしました。

日本では、2000年のITバブル以降、かなり起業が容易になりました。
その流れで「資本金1円」で起業ができるように会社法改正が行われましたし、インターネットやレンタルオフィスのおかげで、倒産主要因である「不動産固定費の低下」もできるようになりました。
そして、今、東京は明らかに「ベンチャー起業ブーム」です。
これが一時期のブームでないことが望ましいですが、数年後の現実はどうなるかわかりません。おそらく2000年と同じで、生き残るのは数%でしょう。
しかし、おそらく、そこに果敢に挑戦した若者は、仮に事業で失敗しても、「羽ばたける」ような投資がつくことでしょう。
しかし、この本でいわれている「起業」が、そのような「ベンチャー起業ブーム」とは全く違います。
「固定費」と「人件費」を落とし、起業を煽ることは、単なる「ダメな零細自営業者」を大量に生産してしまうのではないかと、少し不安になりました。
論旨が非常の粗雑であること自体はまあ別にいいのですが、著者の言葉の方向性がまるで「新興宗教の教祖様」そのものなのです。

筆者は、伝統的にあった「スモールビジネス」という起業方法論をそのまま「新しいラベル」で、まるで自分のオリジナルの専売特許として売ろうとしています。
そのために、「しょぼい」という、一見「悪い」言葉を「肯定的に」捉えているようです。
しかし、繰り返すように、スモールビジネスで生き残る飲食店や小売業はサプライを握れる可能性は低く、現状では、むしろ淘汰の危機にあります。
倒産する事業者数の割合は増加しています。

また、この本は全体的に構成がひどいのも特徴です。
おそらく、間に合わせで、早急に作り上げたのでしょう。非常に「粗雑なつくり」を感じました。
これは、著者であるえらいてんちょうよりも、編集者・佐野千恵美さんの問題といえるかもしれません。最後におまけ程度に対談がつけくわえられており、これは全く不要に感じました。

そして、著者は、何度もネットやSNS上で偽名や名前を変えており(宮内春樹、大杉春樹、えらいてんちょう、矢内東紀)宗教教祖や自称・経営者とする一人の個人会社経営をしており、
「経歴」的にも、非常に「信用度」が低く、メディアには出していけない経営者のように感じました。
これもまた著者の主張と非常に矛盾しています。

また、YouTuberは時代の最先端であることは間違いないでしょう。
しかし、その「顧客セグメント」があまりに粗雑すぎます。
著者が登録者数を伸ばしたのは、「顔出しでの過激な宗教感想コンテンツ」です。
これでYouTuberで人気を伸ばしたものの、3年後には、新規参入する動画投稿者の中で、「過激な動画投稿」がリスクとなり、BANになったり、民事問題やいざこざを抱えている可能性が、
著者の動画を見ると非常に「高い」と感じました。
したがって、著者のいう「YouTubeをやれ」は宣伝費を抑えるため、まっとうではありますが、ここでいう原理とは見事に異なります。
例えば、学生の飲食店事業者が、「1から開業立ち上げ」までの動画をアップしたりするのはあれば素晴らしいと思います。
が、著者のような「入りたくない宗教5」なる、「過激なコンテンツ」で再生回数を稼ぐことのようなYouTuberになることとは、根本的に「主張」は異なると思います。ここもおかしな箇所です。