どうやったのか今でもわからないけど、私が提出した卒論、
いつのまにか派手な女が提出したことになってた。
教授に卒論の催促されてはじめて気付いた。
慌てて教授に話し、派手な女を問い詰めたけど、無駄だった。
早めに提出したのが仇となって、提出状況とかがあやふやで。
教授に信じてもらえなかった、というより、派手な女のごり押し勝ちだった。
派手な女は絶対に認めなかったけど、私が泣きながら問い詰めた時に、
「喪田さんが良いの書いたって意味ないでしょ。内定決まってたのに残念だね」
って言われたことは絶対に忘れられない。

卒業できなくなって内定もだめになって、結局辞めた。
お母さんにもうまく説明できなかった。
お母さんは、なぜか怒んなかった。
今はお母さんと二人でカフェ開いてゆっくり働いてる。
その意味では、辞めてよかったかもだけど、当時を思い出すと死にたくなる。
もう何年も何年も前の話だけど。