(CNN) 米空母「セオドア・ルーズベルト」の艦長が船内での新型コロナウイルス感染拡大について警鐘を鳴らした後に解任された件で、空母を去る艦長に乗組員から拍手喝采が上がったことが分かった。

CNNが入手した映像には、集まった大勢の乗組員が拍手や名前の連呼でブレット・クロジャー艦長を盛大に送り出す様子が映っている。クロジャー氏は「稚拙な判断」を理由に解任されたが、乗組員からは感謝されていることが明らかに見て取れる。

モドリー海軍長官代行は2日、クロジャー氏について、自身の指示でスチュワート・ベイカー空母打撃群司令官によって解任されたと発表していた。

クロジャー氏は解任の数日前、乗組員の命を救うためには決然たる行動が必要だと海軍上層部に訴える書簡を作成。米国の国防当局者3人がCNNに確認したところによると、書簡には「我々は戦争状態になく、水兵らは死ぬ必要がない。
直ちに行動を起こさなくては、我が軍の最も信頼のおける資源である水兵を適切に保護できなくなる」と記述されている。

民主党の上院議員のグループは、国防総省の監察官代行に対し、同空母での感染拡大の報告に対する海軍の対応とクロジャー艦長の解任決定について正式に調査をするように要請した。