スニーカーを拒否する老舗もある。

WWD:少し落ち着いたとはいえ、スニーカーのシェアは世界的に拡大しており、革靴、特にブーツは苦戦している。このタイミングで国外初のショップを日本に作る狙いは?

メイソンCEO:ランウエイでのスニーカーのトレンドは緩やかに落ち着き、今後トレンドは革靴に戻ってくると信じている。そのとき、“英国靴の聖地”と言われるノーザンプトンのモノ作りがとても重要になるはずだ。そして「トリッカーズ」はノーザンプトン最古のシューファクトリーだ。

WWD:スニーカーを脅威とは感じていない?

メイソンCEO:全く別のビジネスだと思っている。スニーカーは機械で大量生産され、われわれの靴は手作業で生み出される。グッドイヤーウェルト製法による「トリッカーズ」の靴は、アウトソールを替えれば何十年も履くことができる。実際、今日私が履いている“ストウ”も10年以上物だ。英国の職人が、英国の素材を使って作るわれわれの靴はとてもサステイナブルだ。“サステイナブル”は今、最も重要なキーワードであり、少し値は張っても良質なものを選択して長く履く(着る)ムーブメントが定着しつつある。

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