現状最大の問題を勇気をもって解決すべくカンタにメール、見事に返信が来ない
現状変化がないため二人のオバへの電話もためらわざるを得ない。
命の危機であるところのコロナウィルスはパンでミックの様相を見せ始めている
母の命を心配するのは私だけなのか?

返信があり。見舞いは行ったが入れなかったらしい。疑わしいがカンタを信じるしかないのだろう。
差し入れは十分なのか?

メール打つ
『忙しい中返信痛み入る
不信感を持たれてしまっている関係を作ったのは悪いと思う、とのことだが
不思議なことにそう言われると何がそういう今の我々の間に染み付いてしまった今のこの空気の原因なのかどうしても思いつかない。
いや、相性というべきものは単にそういうのを言うのかもしれないな
違うだろうか?
だが、綾さんの件は、この件だけは、第三者の誰が聞いても不信感を持たれないでただですむ話ではないはずだ。
平然としていられる美穂さんに関して言えば、俺は今その話を聞いてその全部の話を否定はできないでいる。
何か、喉の奥につかえたものに苦しむ幸福な男の話を思い出すよ
何と言ったか、底冷えのするような恐ろしい永遠の命の話だ。
いかにも現代に相応しい話だよ
永遠の命を許されたしもべたちの中の一人、冷たいぬるまゆにつかる男の頭に生じた一抹の疑問とらわれてしまった男は苦しみ始めるが
希望を吹き込んだのはなんてことない
最後は断崖絶壁にさまよう死神だった
ここでみんなが顔をそろえて話せばわかるよ
気の弱いことを考えたりはしてはいないだろうが
決して忘れるな
家族がいたということを
そして、女には気を付けような
返信を待つよ』