ダイヤモンド・バカですがCIAを見るならこの5本

1  007ドクターノオ
言わずと知れた世界の諜報員≠フ活躍を描く第一作。
コネリー扮する初期ボンドは盗聴が徹底していたり、武装解除した敵を
平然と射殺する殺し屋などリアルスパイ≠フ香りを残す。

2  裏切りのサーカス
ボンドと対をなすリアルスパイ¥ャ説の巨匠が生み出した頭脳派スパイ
ジョージ・スマイリー。MI6内部のソ連の二重スパイをあぶり出す。
劇中のMI6の俗称がサーカスだが、だからこの邦題は如何なものか?

3  殺しの許可証
劇中では西側諜報機関としか名乗っていないが明らかにMI6と思われる英国人たちの
スパイ組織に属するカーティス(ダーク・ボガード)が主人公。右翼政権から亡命した政治家の
帰国を阻止するため、手段を選ばない謀略のゲームをクールなタッチで描いた傑作。「殺しの番号」とよく間違えられるけどね。

4 「殺しのダンディー」
やはりMI6と呼ばれないがわかる英国諜報機関。
その中に潜んだソ連の二重スパイ…というと「裏切りのサーカス」と同工のように
思うがソ連スパイであるエヴェリン(ローレンス・ハーヴェイ)を主人公にしたところがミソ。ソ連スパイの視点が英国側の方が不気味で非情、より狡猾な組織に見えてくるとこが面白い。

5  「ダウニング街の陰謀」
国家の陰謀に一度は踊らされ、同僚の死によって一転、それを追う立場になった
記者ニック(ガブリエル・バーン)の戦い。キーとなるKGBスパイが実はMI6側だったことを突き止める。一度は拘束されたニックは高官たちの尋問を受けた後、あっさり釈放される。
帰って良いですよ〜と。このくだりの英国的な怖さ
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ダイヤモンド・バカですがKGBを見るならこの5本

1 「テレフォン」
チャールズ・ブロンソンと面白映画の巨匠ドン・シーゲルが組んだKGB主役では
決定打と言っていい傑作。タカ派思想のKGB局員ダルチムスキーがマインドコントロールを利用したテロ作戦テレフォン≠復活させる。
KGB上層部は事態に腕利きのボルゾフ(ブロンソン)を派遣する。
プロスパイはかくや〜という作り込まれたボルゾフのキャラクター。

2 「第四の核」
ダニエルが五代目ボンドに抜擢される前はKGB破壊工作員として英国を崩壊
させようとしていた……小型核を利用したKGBの計画を描くフォーサイスのベストセラー
小説の映画化。スパイマスター同士の取引でwinwinで終わる原作の結末が権力者の汚い取引というニュアンスにフォーサイスが音声解説でブチ切れている(笑)。

3 「ファイアーフォックス」
ソ連の最新鋭戦闘機を帯びてモスクワに潜入した米軍パイロット
ガント(クリント・イーストウッド)。夜のモスクワでガントを追いつめていくKGBの描写は
イーストウッドの演出もなかなか。ちゃんとロシア人ぽい俳優揃えている〜警護
責任者のコンタルスキー大佐(ケネス・コリン)はプーチンそっくり(笑)。

4 「エスピオナージ」
西側に亡命したKGB大佐ウラフ(ユル・ブリンナー)のもたらした爆弾情報は米、英、仏、独の西側諜報機関を混乱に陥れていく。ウラソフの情報は本物か?
諜報部員を始末するKGBの手口の怖さ。ただ決め手となるアララト山の写真は今見るとあまりにも大胆過ぎて…傑作ですけどね。

5 「フェアウェルさらば、哀しみのスパイ」
仏防諜機関に内通した暗号名フェアウェル=KGB幹部グリエフ(エミール・クリア)
の悲劇。KGB内の人間模様も描かれる。ちとそれるがデフォーのCIA長官の描き方……
本作と「狙われた男」と「ナイトライター」合わせてみるといい


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