野党議員はここを押さえる必要がある。日本の政治のことを考えるのであれば、「野党は一つ」なのである。

 では、どう一つになるか。この実現プロセスが重要だ。

 さっきも述べたが、今の各野党の支持率の状況で、どこかの野党の一つが一大勢力になる可能性はまずない。
だからといって、いきなり今の各野党が合併して一つの政党になっても、有権者は支持しないだろう。
そんな数合わせの政党には何の魅力も感じないからだ。

 自由党の小沢一郎代表は、野党が一つになる必要性をずっと主張していた。
その野党の最終形態は正しいにしても、小沢さんの考える実現プロセスが間違っていたがゆえに、野党の支持率は上がらなかったのだと思う。

 小沢さんは、野党がすぐに一つの政党にまとまることを考えていたが、それでは有権者の心を捉えることはできない。
単なる議員都合の数合わせにしか見えないからだ。民進党があれだけの騒動を経て、
小池百合子東京都知事率いる希望の党や、その後の国民民主党、立憲民主党への分裂に至り、
野党内の政治的主張の違いが見える化した。ここで国会議員の協議だけで再度一つにまとまっても、
それは単なる民進党への逆戻りに過ぎず、国民にとっては何のことやらさっぱり分からない。

したがって、野党が一つにまとまっていくプロセスを「見える化」することこそが有権者からの支持を集めるポイントになると思う。