「失礼いたしますっ」俺は教授室のドアをノックして入った。
「やあ、来てくれたね」教授は50がらみの品の良い英国紳士然とした風貌だった。
中身はど変態だが。

「君のところの計測器ね、もう1社のと迷っていてねえ・・・」
俺は緊張した。この大学の契約を逃したら、営業報告会で懲罰を食らうのは目に
見えている。特にここを重視している部長の怒りは尋常なものではないはずだ。

おそらく俺を待っているのは「串焼き」。肛門に半田ごてを挿入してスイッチを入れ、
温度が上がっていくのに耐えるしごきだ。百戦錬磨の営業マンもこれをやられると
泣きわめく。俺はまだ一度も食らったことはないが、一度でもごめんだ。

「納得いただけるようにどんな説明でもいたしますっ!」俺は懸命に訴えた。
「そうねえ、君はいい体をしているねえ、学生時代は何かやってたの?」
「総合格闘技をサークルで少々・・・」
「そお、そおなの。僕は空手部のマネージャーをしていてねえ、憧れの先輩がい
たんだが、彼は女にしか興味が無くてね、彼の道着の汗の臭いを嗅ぎな がら泣い
たものだよ・・・」

やはりこいつはど変態だった。