旅芸人の踊り子は川端の作中でも
「物乞いと旅芸人は村に入るべからず」と立て札される社会的に差別されていた
存在で、河原乞食と蔑視されている立場であった。
一方、一校生は帝大を経てエリートになる将来を約束されている立場である。
第一に身分が違うので、どうにもならない。
第二に14歳の踊り子も20歳の一校生も、主たる収入がない自立者ではない
どうにもならないのである。


現代なら東大の二回生が中二女子に惚れたという話で新鮮味はない。