彼がわたしに語っていた時、わたしは
地にひれ伏して、深い眠りに陥ったが、

彼はわたしに手を触れ、わたしを立たせて、

言った、「見よ、わたしは憤りの終りの時に
起るべきことを、あなたに知らせよう。

それは定められた終りの時に
かかわるものであるから。

あなたが見た、あの二つの角のある雄羊は、
メデアとペルシャの王です。

また、かの雄やぎはギリシヤの王です、
その目の間の大きな角は、その第一の王です。

またその角が折れて、その代りに
四つの角が生じたのは、

その民から四つの国が起るのです。
しかし、第一の王のような勢力はない。

彼らの国の終りの時になり、罪びとの罪が
満ちるに及んで、ひとりの王が起るでしょう。

その顔は猛悪で、彼はなぞを解き、
その勢力は盛んであって、

恐ろしい破壊をなし、そのなすところ成功して、
有力な人々と、聖徒である民を滅ぼすでしょう。

彼は悪知恵をもって、偽りを
その手におこない遂げ、みずから心に高ぶり、

不意に多くの人を打ち滅ぼし、
また君の君たる者に敵するでしょう。

しかし、ついに彼は人手によらずに
滅ぼされるでしょう。

先に示された朝夕の幻は真実です。
しかし、あなたはその幻を

秘密にしておかなければならない。
これは多くの日の後にかかわる事だから」。

われダニエルは疲れはてて、数日の間
病みわずらったが、後起きて、王の事務を執った。

しかし、わたしはこの幻の事を思って驚いた。
またこれを悟ることができなかった。