バビロンの王ベルシャザルの元年に、
ダニエルは床にあって夢を見、

また脳中に幻を得たので、彼は
その夢をしるして、その事の大意を述べた。

ダニエルは述べて言った、

「わたしは夜の幻のうちに見た。見よ、
天の四方からの風が大海をかきたてると、

四つの大きな獣が海からあがってきた。
その形は、おのおの異なり、

第一のものは、ライオンのようで、
わしの翼をもっていたが、

わたしが見ていると、その翼は抜きとられ、
また地から起されて、

人のように二本の足で立たせられ、
かつ人の心が与えられた。

見よ、第二の獣は熊のようであった。
これはそのからだの一方をあげ、

その口の歯の間に、三本の肋骨を
くわえていたが、これに向かって

『起きあがって、多くの肉を食らえ』
と言う声があった。