法華コモンズ仏教学林(日蓮法華)
一日集中講座「鎌倉仏教と『五輪九字明秘密釈』」の報告
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第二講「『五輪九字明秘密釈』と中世仏教――五輪塔思想の形成と展開」末木文美士曰く

「輪廻から解脱したブッダは永遠に実在するという舎利・仏塔信仰が生じて
大乗仏教が起こってくる。
その中心思想となった「仏性(buddha-dhātu、ブッダ・ダートゥ)だが、
「界」や「基体」と訳されるダートゥが
「遺骨」をも意味するため「仏性=仏舎利」であり、
そこに生けるブッダを法身と見て「如来蔵」思想も出てくる。
つまり仏塔とは、形ある身体的な死の世界(舎利)ならびに
無形で精神的な永遠の世界(仏陀)を共にあらわす両義的なものとして、
やがて日本においては五輪塔として墓碑化していった。」