「多くの人にとって、「受容」という言葉は最も受け入れがたい言葉です。しかしこれは、
この概念をうまく表現する言葉が他にないところから生じる誤解に問題があります。マイ
ンドフルネスで言うところの受容は、耐えがたいことをただ受身的に受け入れなさい、と
いうことではないのです。あきらめ、撤退、気弱ということでもありません。マインドフ
ルネスは孤立することではありません。何も感じないようにすることでもありません。

(中略)受容とは、真実を受け入れ、それがどのように起こっているかを深く理解するこ
とを意味します。また、物事を認め、そのままにしておき、それをはっきりと見るための、
小休止の時間とも言えます。受容は、私たちが触発的に動くことをやめ、反射的に反応す
ることを減らしてくれます。受容は、さまざまな種類のつらい感覚を認識しながら、私た
ちが困難な状況にしっかりと気づけるようにしてくれます。そして、それらに対して最も
賢明な方法で対処できるようにしてくれるのです。受容することで、対応するための時間
と空間が生まれます。(中略)つまり、マインドフルネスの受容は選択肢を与えてくれる
ものなのです。」
(『自分でできるマインドフルネス』マーク・ウィリアムズ、ダニー・ペンマン著、pp.149
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