毛孔性苔癬とは、毛穴に一致して小さな盛り上がりが生じる状態のことを指します。かゆみや痛みなどの症状を引き起こすことはありませんが、見た目に鳥肌のような変化をきたします。若年者に多いですが、どの年齢層にもみられる病気です。

毛孔性苔癬は、審美性に問題を生じることから治療対象になることもありますが、自然に消失・消退することを期待して経過観察することもあります。治療を行う際には、皮膚を柔らかくすることを期待した外用剤が検討されます。

原因
ケラチンと呼ばれるタンパク質が毛孔性苔癬の発症に深く関与しています。ケラチンとは、病原体をはじめとして環境中に存在するものから皮膚を守るのに重要な役割を担うタンパク質であり、構造的に硬い性質を有しています。

毛孔性苔癬では、このケラチンが毛穴の出口にあたる表面を中心に溜まり、毛穴をふさいでしまいます。毛穴の出口がケラチンによって塞がれることで、表面から見た際に盛り上がってみえるようになります。