ところが愚かな娘たちは、賢い娘たちに

言った。

『油を少し私たちに分けてください。

私たちのともしびは消えそうです。』

しかし、賢い娘たちは答えて言った。

『いいえ、あなたがたに分けてあげるには

とうてい足りません。

それよりも店に行って、

自分のをお買いなさい。』

そこで、買いに行くと、その間に

花婿が来た。

用意のできていた娘たちは、彼といっしょに

婚礼の祝宴に行き、戸がしめられた。

そのあとで、ほかの娘たちも来て、

『ご主人さま、ご主人さま。

あけてください。』と言った。

しかし、彼は答えて、

『確かなところ、私はあなたがたを

知りません。』と言った。

だから、目をさましていなさい。

あなたがたは、その日、その時を

知らないからです。