ミッションスクール(キリスト教主義の学校)から毎年15万人以上が卒業しているのに、キリスト教が日本で広まらない理由は3つです。

まず1つ目として、日本基督教団が社会派と福音派に分かれてしまったように、政治的な意見(左翼思想)を言い始めたという背景が指摘されていて、左翼派はあくまでも少数派だからという点。

2つ目に、日本人の感受性が挙げられます。

日本人は感受性が高いと言われていますが、感受性の高さが弊害となり1つの枠に収まらない(収まれない)、乱暴な言い方をすると決められないという状態になってしまう点。

最後に、一神教であるキリスト教と多神教(八百万の神)という風土で育った日本の精神風土(感性や宗教観)にしっくりこないという点です。

最初の2つはあくまで論点の中心ではなく、あくまで補足的な意味合いの方が強いのでかもしれません。

実際に世界史は、一神教の歴史によって作られていると言っても過言ではありません。

しかし、日本の一般的な価値観は汎神論的世界観とも呼ばれ、良い意味で1つに染まらない良いとこ取りの日本の精神性(混合宗教的・宗教多元主義)は、キリスト教の本場である欧米の宗教学者からも注目されています。

キリスト教が日本で広まらない理由は、結局の所は日本人の精神性に依るところが大きいという話は文学賞(谷崎潤一郎賞受賞)も受賞した遠藤周作の「沈黙」という書籍を読むとよくわかるので、おすすめです