物置小屋にそっと入ると、3人は息をひそめて外をうかがった
薄着なのでものすごく冷える
たちまち、上野介の足は冷え上がった
2人の侍は決死の覚悟でいつでも刀を抜けるようにし、戸口手前に控えている
次第に誰かの雪を踏みしめる音がしてきた……、複数だ
上野介は息を飲んだ
足音が戸口の前で止まった
見つかったか?!
南無三!
戸口がばしんと外から開くと共に、2人の家臣は続けて飛び出し、外で斬り合いになった
が、負けたのか、うめいてほとんど同時に倒れる音がした
上野介は小脇差しをかまえ、歯をかみしめて前に出ようとして瞬時に外から槍が腹に突き刺さった
「う〜〜ん、」
しかし、意識が遠くなりながら、最後の意地を込めて、小脇差しを振ろうとして、首をはねられた
…その後の、意識はない (当たり前だが)