大乗の場合は
肉食を制限するという傾向が時代の経過とともにつれ強まり
中国では食物を「葷」(くん。肉や臭い野菜)と「素」(そ。精進料理)に分け、
「葷」をはっきり禁制するようになった。
日本や朝鮮半島もこの影響を受けた。
とはいえ、
大乗仏教も上座部仏教と同じく「悟りを得る」というのが最大の目的である。
そのため、
そのような細かい制戒にこだわるのは、
かえって悟りを妨げると考える僧侶も現れた。
たとえば
一休は周囲の仏教界に反発心の表れで肉食や飲酒した風狂な例として有名である。
また、
親鸞は、戒律を守る人間が善人で救われるのであれば、
戒律を守ろうとしても守れない悪人は救われない、悪人こそ救われるべきではないか、
という疑問から自らを非僧非俗と呼んで、
末法に戒律は不必要という立場から、ついに「肉食妻帯(女犯)」を行った。

ということであるらしい