真如苑・・・・真言密教から大乗の「涅槃経」へ鞍替え!

2002年に日産自動車村山工場跡地を739億円で購入、08年には運慶作と見られる仏像を、
ニューヨークのオークションで約13億円で落札するなど、真如苑の資産力がにわかに注目。
他の新宗教が低迷期に入った1970年代以降に急成長し、多くの芸能人が信者として噂され、
かつても話題を集めたが、その教義や活動はなかなか表に出てこない。

謎の教団というイメージのある真如苑だが、そのルーツは密教にある。1936年、教祖の
伊藤真乗氏は真言宗系の成田山新勝寺の在家講として「立照閣」を設立。
真乗氏自身は真言宗醍醐派で出家し、やがて大阿闍梨の称号を得る。戦後、真言宗から
独立して「まこと教団」と改称した。

1950年、教団を激震が襲う。真乗氏の指導は「修行の名を借りたリンチだ」として、
信者が訴えを起こしたのだ。これが「まこと教団事件」である。真乗氏は監督責任を問われて
東京高裁から有罪判決を受けてしまう。
教団はイメージ回復を図るため51年に「真如苑」と改称、妻の友司氏が苑主となった。

 さらにこの頃、教団に一大変化が起こる。そもそも密教からスタートした教団だったが、中心経典を大乗「大般涅槃経」とし、本尊も不動明王像に代わって、真乗氏が自ら刻んだ釈迦の涅槃像を中心とした。