善意菩薩(ぜんいぼさつ)が言います、
「「輪廻転生」と「涅槃」、この2つこそが最も根本的な対立です。
そこを突きつめて研究した結果、私は「「生」と「死」は、実は同じものであり、かつ、存在するのでも存在しないのでもない」ということを知りました。
言い換えれば「生死の区別は存在しない」ということです。
「生死が存在しない」以上、「煩悩の束縛」も「解脱」も有り得ません。
つまり、「輪廻転生」を脱した時、「涅槃」の境地もまた消滅するのです。
これを不二法門に入るといいます」

(維摩経)