「華は愛し惜しむ気持ちによって早く散ってしまうように感じられ、
草は斥け嫌う気持ちによって、あちこちに生い茂っているように
見えるだけである(そのことを認識し自覚していなければならない)」

「人は華の散るのは華を惜しむから散ると見る、咲かしておきたいと思う頃に
散るとなげき、草の生えるのは草を嫌うからと見る」


現量

現実を認識すること。

凡夫の、煩悩により曇らされた認識によって知られることと、
瑜伽行者の、煩悩によって曇らされていない認識によって知られることの二つがある。
後者は色等の諸法に向かって、現実にその自相のままを了知し、
みじんも分別推求の念がないもの。