「生涯不犯の誓い」と強制猥褻

話をもとに戻す。深見のもう一つの口癖、
それは「生涯不犯」の誓いである。

「妻帯せず、さらに生涯不犯の誓いを立てるのは、
神人合一の道、成就の大願を発しているためです」
「男性、若者としての幸せをことごとく捨て去り、
日夜、人間としての己を捨て去り続けることによって、
神のごとき人であり続けられるのだと考えました」
と本でも述べている。凛とした響きをもつ言葉である。
実際、妻帯せずの誓いは守っている。

不犯も守っているといえば守っていることになるが、
しかし冒頭に述べた通り、三十鈴学苑の苑長でもある
深見青山(半田晴久)は、コスモメイトと三十鈴の元女性社員に
強制猥褻行為で横浜地裁に訴えられている。
利用した手口は「君の霊だけを特別に救ってあげよう」
という“救霊”利用である。裁判に訴えた女性の話を含め、
深見の猥褻行為の事実だけを書いておく。

ブラウスの上から胸をさわる。スカートをめくる。
直接胸をもむ。口の中に舌を入れる。抱きつく。
自分の性器を見せる。乳首に吸いつく。
パンティの上から性器を触る。パンティに滲んだ生理の血に気づき、
ブルブル震える(生理に驚いたというより、血が怖いらしい)。

なるほど不犯の誓いは守っている。
だが、十人以上の女性にこうした猥褻行為をするとは、
どういうことか。気になるのは、被害者にはいやな表現になるが、
なぜ深見は最後の線は守るのか。