つまり、悩みが軽いのである。失恋の原因が霊のせいと
考える発想は理解しにくいが、昔と今とでは不幸の内容が
変化したと考えた方がいい。新興宗教が庶民に広まった頃の不幸は
病苦と貧苦であった。どんなに努力しても貧しさから逃がれられない。
その結果、目に見えない何かが邪魔をしているのではないか、と考えた。
それが、現代では失恋である。元会員たちが自分たちの世代を分析してくれた。