最後の一人は元美容師である。高校卒業後、美容の専門学校に入り、
フリーターを経て、美容院に就職した。
その後に、コスモメイトに入社している。
先に紹介した三千人の救霊をした元救霊師でもある。
「すぐに美容師にならずフリーターをしていたことでも
わかる通り、常に“何かしたい”と思っていました。
人の上に立つヒーロー願望のようなものもあり、
もう一方でいつも心の中に空虚な部分があった。
それで、美容師になってからも、“何かしたい”と考えていた。
また、少年時代から目に見えない世界に興味があり、
この世の中には目に見えている部分と違った
別の何かがあると考えてましたし、
一方で『ノストラダムスの予言』を読み、世紀末のこと、
その救済のことも思ったりしていました」

「深見青山とコスモメイトを知ったのは本でした。
世紀末を救うのは深見だと本気で信じるようになった。
彼は超能力者で、彼の口から発する言葉は
神の言葉とも思ったのです。
それで、深見に近づくことは神に近づくことで、
近づけるようになると自分は神に選ばれたと思うようになった。
いわゆる選民意識ですね、自分がこの世を救うんだ
という使命感も生まれ、深見の“強運”だったかに影響されて、
明治維新の志士たちの気分にもなっていました」