千葉県警は12日、道交法違反(酒気帯び運転)の疑いで刑事部機動捜査隊の男性巡査長(33)を書類送検し、停職6月の懲戒処分にしたと発表した。
巡査長は同日付で依願退職した。巡査長が帰宅途中に男2人組に車を奪われる被害に遭い、駆け付けた千葉中央署員が巡査長の酒の臭いに気付いたことで酒気帯び運転が発覚。
県警は強盗事件として2人組の行方を追っている。書類送検容疑は5月12日午後3時55分ごろ、千葉市中央区大森町の市道で、酒気を帯びた状態で乗用車を運転した疑い。
県警監察官室によると、巡査長は同日午後0時半に勤務を終了。車で帰宅する途中、木更津市内のコンビニで発泡酒(500ミリリットル)を3本購入した。
市原市内のコンビニの駐車場で2本を飲んだ後、さらに3本を買い足し、200メートル先の温泉施設まで車で移動して施設駐車場で3本を飲んだという。
温泉施設で入浴するなどして約2時間過ごして車で帰宅。その途中の現場で巡査長は2人組の車に行く手を遮られたうえ、車外に引きずり出されるなどして車を奪われた。
犯行を目撃した女性が110番通報。巡査長の車は約1時間半後に直線で2キロ離れた駐車場で見つかった。県警は交通トラブルなどがあったとみて、詳しい経緯を調べている。
巡査長は酒気帯び運転について「サウナでたっぷり汗を流したので酒が抜けたと思った。
少し残っていても違反になる数値ではなく、事故や違反がなければ見つからないと安易に考えた。申し訳ない」と話しているという。
斉藤憲一首席監察官は「誠に遺憾。今後、職員への指導、教養を再徹底し信頼回復に努める」と述べた。