今は昔。
とある村に、
猿と猫がいた。
二人で仲良くお茶を飲んでいる。
猿が言った。

君は犬だ!

猫が怒って言った。
僕は猫だ。
犬なんて大嫌いだ。
失礼な事を言うんじゃない!

君は犬だ。

猿はまた言った。
だって君は、
何時もワンワン吠えてるじゃないか?
吠えてないにゃ!
嘘つくにゃ!
何時もニャーニャー鳴いてるにゃ。
猫はそう言った。
いや、
僕にはそうは聞こえないけどね。
ワンワン吠えている。

君は犬なんだよ。

その後猫は、
その猿とは一生口をきかなかったとさ。

おしまい。