>>793

続きを書くぜ

訳もわからず
コペンハーゲンに向かう夜行列車は
予定より2時間も遅れて
再び走り始めたぜ

車内トイレの近くで
すれ違ったイギリス人に
状況を尋ねてみたところ
麻薬密売人が
イタリアからの出国を計画している
らしいという情報が流れた直後で
イタリアから他国へ向かう国際列車
では麻薬探知犬を導入して徹底的に
捜査していたんだと教えてくれたぜ

2時間近く走り
俺たちの乗った列車は
再び国境駅で停車し
パスポートコントロールを受け
列車はドイツ国内へと
入っていったぜ

時刻は深夜過ぎとなり
大学生はコンパートメントの椅子を
引き出して就寝の時間となったぜ

俺も真似してコンパートメントの椅子を
引き出してみたんだがよ
引き戸の内側全体が
まるで1つの畳の部屋であるかの
ようなスペースへと様変わりしたぜ

またとないせっかくの2人キリの
スペースだったんだがよ
俺の筋肉痛もかなり酷く
まだまだ回復していなくて
仮に理想的にコトが進んだとしても
思うように身体が動かないってことも
わかっていたんでよ
俺も迷わず就寝の時間を選び
コペンハーゲンの夜に期待をつないだぜ