私もこの番組は観ておりました。
私は以前興信所で働いていましたので対象者の尾行もよく行っていたのでその経験から分かるのですが、
洋子が興信所にA氏の尾行を依頼→興信所の人間がA氏を尾行すると深夜に車で山に向かい山道に車を停めてジュースを2本持って山中に消え、しばらくして帰ってきた
という部分には非常に違和感があります。
対象者の尾行をしていて一番気をつけなければいけないのは対象者に尾行がバレないようにする事です。
つまりある程度の距離を置いて尾行しなければいけません。
深夜の山道であれば尚更ライトをつけて走行することになりますので対象者の車にベタ付きで尾行するわけにはいきません。
まして夜の山道ですから車の通りもほとんどないでしょうし。
では最低限の距離を置いた状態でA氏の車を尾行していて、山の途中でA氏がいきなり車を路肩に停めたら尾行している探偵はどうするでしょうか?
こちらもライトを消して停車しても大丈夫なくらい距離を置いていた場合はすぐさま停止してライトを消して様子を見るかもしれません。
しかし大抵はそんな変な場所で対象者の車が停車した場合、こちらの尾行に気付かれたのではないか?警戒しているのではないか?といった事が頭をよぎるのでそのまま一般通行車両のフリをして対象車輌を通り過ぎることが殆どです。
一度対象車輌を通過して少し先で車を目立たない場所に停車させてまた対象者の車両が動き出してこちら方向に来るのを待つのです。
そうするとどうやって対象者が缶ジュース2本を持って山の中に入る姿を確認したのでしょう?
こちらは対象者の前方に進んでしまっているので対象者の視界に入りやすい前方から車はもちろん徒歩で近づくのも困難です。
仮に後方に停車し前方の様子を伺うには先程も言ったようにある程度の距離が必要です。
では果たしてその距離を置いた状態で真っ暗な山の中で缶ジュース2本を持って山の中に入る姿が確認出来るでしょうか?
もちろんこちらからライトで照らすことは不可能であり、そうなると夜の山中なんてそれこそ真っ暗なのです。
そんな状況で百歩譲って対象者が車から降りる姿はなんとか確認できたとしても「缶ジュース2本を持って」というところまで確認できるというのは経験上腑に落ちません。
私は興信所に頼んだという洋子、もしくは興信所側が嘘をついているのではないかと確信しています。