ある国の王様が、あるとき、「私がつらつら考えてみるのに、どう考えても自分より愛しいものはない。そなたはどうか」とお妃に尋ねたのですが、お妃も、考えてみるとやはり自分がいちばん愛しい。

それで、お釈迦さまにおうかがいしてみることにしたのです。
お釈迦さまは、

「自分がいちばん愛しいと知ったら、人もまた自分がいちばん愛しいとわかるはず。だから、人を害してはならない。」
と教えられたのでした。