県内の火山解説情報(2/1)
02月01日 20時59分 鹿児島 NHK
https://www3.nhk.or.jp/lnews/kagoshima/20210201/5050013499.html

県内の火山に関する情報です。

【桜島】
桜島では活発な噴火活動が続いています。
南岳山頂火口では、1月29日から2月1日午後3時までに爆発的な噴火が7回発生し、このうち31日午前7時半前の爆発的な噴火では、
噴煙が火口から2300メートルまで上がり、大きな噴石が6合目まで達しました。

また、夜間に高感度の監視カメラで、高温の火山ガスなどが雲や噴煙に映って赤く見える火映を観測しました。

傾斜計などの観測機器では、地殻変動のデータなどに特段の変化はみられていません。

ただ、島内の地下では、マグマの供給が続いているほか、火山ガスの放出量が多い状態が続いていることから、南岳山頂火口を中心に
噴火活動が継続するとみられます。

気象庁は、噴火警戒レベル3を継続し、南岳山頂火口と昭和火口からおおむね2キロの範囲では、大きな噴石と火砕流に警戒するよう呼びかけています。

【口永良部島】
口永良部島では、1月22日から火山性地震が増加し、多い状態となっていましたが、その後は少ない状態で経過しています。

火山性地震の回数は、1月29日が7回、30日が2回、31日が1回、2月1日が午後3時までに3回となっています。

気象庁は、噴火警戒レベル2を継続し、新岳の火口からおおむね1キロの範囲では大きな噴石や火砕流に、火口の西側おおむね2キロの
範囲では、火砕流に警戒するよう呼びかけています。

【新燃岳】
新燃岳では、火山活動がわずかに高まった状態になっています。

火口直下を震源とする火山性地震は、1日午後3時までの10日間で107回と少ない状態となっています。

地殻変動を捉える傾斜計の観測データに、特段の変化はみられていません。

気象庁は噴火警戒レベル2を継続し、火口からおおむね2キロの範囲で大きな噴石に、おおむね1キロの範囲で火砕流に警戒するよう
呼びかけています。

【薩摩硫黄島】
薩摩硫黄島では、去年10月以降、噴火は観測されていません。

火山性地震は少ない状態で経過していて、火山性微動は観測されていません。

ただ、夜間に火映を時々観測するなど、長期的には火山活動が高まった状態が続いています。

気象庁は、今後も火口周辺に影響を及ぼす小規模な噴火のおそれがあるとして、噴火警戒レベル2を継続し、火口からおおむね
1キロの範囲で大きな噴石に警戒するよう呼びかけています。