県内の火山解説情報(5/25) 動画あり 05月25日 18時30分 鹿児島 NHK
https://www3.nhk.or.jp/lnews/kagoshima/20200525/5050010318.html

県内の火山に関する情報です。

【口永良部島】
口永良部島では今月22日以降、白色の噴煙が最高で火口から1000メートルまであがりました。

引き続き、夜間には高温の火山ガスなどが雲や噴煙に映って赤く見える火映が観測されました。

火山ガスの1日あたりの放出量は引き続き多い状態ですが、23日は800トン、24日は700トンとそれ以前と比べてやや減少しています。

気象庁は、地殻変動の解析結果などから、今後、すべての住民が島の外に避難した噴火があった5年前のような活動に発展する可能性もあるとして、
噴火警戒レベル3を継続し、新岳火口からおおむね2キロの範囲では大きな噴石と火砕流に、また、向江浜地区から新岳の南西にかけての地域では、
火砕流に警戒するよう呼びかけています。

【新燃岳】
新燃岳では、火口直下が震源の火山性地震が今月20日から増加し今月22日には80回を観測しましたが、23日以降は少ない状態で経過しています。

火山性地震の回数は増減を繰り返していて、火山ガスの放出量が増えています。

また、火口西側斜面の割れ目では噴気や地熱の温度が高い領域が引き続き確認されています。

気象庁は火山活動が高まっているとして噴火警戒レベル2を継続し、火口からおおむね2キロの範囲では大きな噴石に、おおむね1キロの範囲では
火砕流に警戒するよう呼びかけています。

【桜島】
桜島では活発な火山活動が続いています。

今月22日から25日午後3時までの間に南岳山頂火口では爆発的な噴火が3回ありました。

25日午前8時すぎの噴火では噴煙が最高で火口から2200メートルまであがりました。

また、今月22日の午後7時半過ぎの爆発的な噴火では、大きな噴石が、火口から800メートルから1100メートルまで達しました。

今月22日の現地調査では、火山ガスの放出量は1日あたり1200トンとやや多い状態でした。

気象庁は、今後も噴火活動が続く可能性があるとして、噴火警戒レベル3を継続し、南岳山頂火口と昭和火口からおおむね2キロの範囲では、
大きな噴石や火砕流に警戒するよう呼びかけています。

【薩摩硫黄島】
薩摩硫黄島では、今月18日から25日午後3時までの間、噴火は観測されていません。

白色の噴煙が最高で火口から1000メートルまであがりました。

火山性地震は、少ない状態ですが夜間に火映が観測され、噴煙が高くなるなど、長期的には熱活動が高まっている状態が続いています。

気象庁は、噴火警戒レベル2を継続し、火口からおおむね1キロの範囲では大きな噴石に警戒するよう呼びかけています。