男子学生は2019年1月以降、就職について迷いを口にするようになり、同年2月に自殺したという。
直前には、人事課長からの投稿について「きつい」「つらい」「死にたい」と吐露していた。

自殺した男子学生は2018年春にパナソニックの完全子会社「パナソニック産機システムズ」(東京)から新卒採用の内定を得た。

同社では内定者への研修の一環として、SNS交流サイトに内定者20人を全員登録させていた。
人事課長(当時)は、このサイトに毎日ログインして投稿にコメントすることや、
課題として出された本の感想を投稿することなどを求めたという。
 「誰がいつサイトに入っているかは人事側で見えています」
 「毎日ログインしていなかったり、書き込まない人は去ってもらいます」

18年7月ごろから人事課長がSNSに投稿するこうした言葉で次第に追い込まれていった。
書き込みが少ないといった理由で内定者をSNSから排除したり、
「無理なら辞退してください、邪魔です」などと内定辞退に言及したりしたほか、
「ギアチェンジ研修は血みどろになるくらいに自己開示が強制され、
4月は毎晩終電までほぼ全員が話し込む文化がある」などと入社後の過重労働を示唆したりしていたという。