とある番組で、経済専門だが感染症にも詳しいというコメンテーター
ワクチン接種も、タミフルのような特効薬もあるインフルエンザと、今回の新型肺炎を同列扱い
どういった経歴から「感染症にもくわしい」としていたのかは不明(自称?)だが、この取り扱いは酷いものである
日本で1週間に10万人が罹患し6%が重症化すれば、たちまち医療資源は不足し死亡率は跳ね上がるだろう

木曜日、金曜日と自治体の独自判断により検査し、結果が陽性であった例が次々と報告されていた
新型ウイルスの感染を遅らせる目的は、人間側に対策(ワクチン or 特効薬)ができるまでの時間稼ぎである
致死率が低いことを根拠に、新型肺炎を恐れるなと主張するコメンテーターはまだ多いが、そのように言うべきではない

新型肺炎に関して、日本政府の期待する国民の認識
・政府の定めた条件にしたがって検査し、発見された患者を隔離すれば感染拡大は抑えられる
・日本国内で検査結果が陽性となった患者は少ない
・したがって、日本国内では感染が拡大していない

ところが、日本政府が定めたよりも緩い条件で検査し隔離したクルーズ船(ダイアモンドプリンセス号)で、
月曜日(2月10日)に65人、水曜日に39人、木曜日に44人
・(日本政府の定めた条件により)発症者だけ検査しても感染拡大はとまらない実績
・クルーズ船には発症していない感染者が相当数いて、検査されずに放置されている
・日本国内で感染者数が少ないように見えるのは、検査されていないだけという可能性が極めて高い

検疫官が一人感染、作業時の映像からマスクと手袋のみ着用、感染発覚後も同僚の検査なし
大臣は、装備は十分、着脱時等にウイルスが付着したのではないか、とコメント
新型のウイルスに対応している状況を考慮すれば装備は明らかに不足
同僚の検査なしなので今後職場から感染が広がり、大臣まで感染して隔離されることになるかもしれない

新型ウイルスが現れた場合、PCR検査処理能力を最大限確保することが必要な点は、今回の対応から明らかだろう
迅速検査キットの開発に期待するのはだいぶ後の話である

報道番組でコメントしているコメンテーターで複数人、潜在的な感染者が居ることを完全に忘れているようなコメント
政治家も含め、一定割合の人々は「検査で陽性が出た患者が、感染者の全てである」との思い込みがあるのだろう
医師で感染症にも詳しいというコメンテーターにも
「検査で陽性となった人が少ない」ことを「日本では感染が広がっていない」とみなすようなコメントをする人が居た