郵便車両で放射線量測定、帰還促進狙う 南相馬で出発式 2019年07月12日金曜日 河北新報
https://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201907/20190712_63041.html

日本郵便東北支社は11日、東京電力福島第1原発事故で被災した福島県浪江町など5市町村で、放射線量測定器を積んだ郵便集配車両が走行中に
空間線量を測る取り組みを始めた。

地域の空間線量を面的に細かく測定・分析し、住民帰還促進につなげる狙いがある。昨年2月に県と結んだ包括連携協定に基づき、同町と南相馬市、富岡町、
楢葉町、飯舘村の5郵便局・分室の5台で実施する。

地上からの高さが約1メートルの助手席に測定器を載せ、集配地域のデータを収集。

データは日本原子力研究開発機構に自動転送され、分析結果を2週間後に県のホームページで公表する。

出発式が南相馬市の原町郵便局であり、同郵便局と浪江分室の車両に測定器が積載された。東北支社の古屋正昭支社長は「今なお避難地域がある。
住民が帰還できるよう手伝いたい」と話した。

県危機管理部の成田良洋部長は「きめ細かくデータを収集し、安全安心を確保したい」と述べた。県はバス会社などとも連携し、2013年から同様の
測定をしている。