亡き父へ「ついに打ったよ」 仏壇に置いたHRボール
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高めの直球に、由利の伊藤瞭(りょう)君(3年)の体は勝手に反応した。

ほんの3週間前のことだった。仕事でいつもより遅く深夜に帰ってきた母にたたき起こされた。「お父さん息してない」

慌てて向かいの部屋に入った。救急車が来るまでは応急措置をしなければ。心臓マッサージのやり方は、いつかの保健の授業で習った。ただただ無心で繰り返した。間に合わなかった。

心臓が元々弱かった。母が帰宅する2時間ほど前には亡くなっていたらしい。