久留米市南西部の城島町。17棟のビニールハウスでアスパラガスなどを手掛ける末次龍夫さん(66)は10日午後、
水に漬かって売り物にならなくなったアスパラガスを切りながら、「今が収穫のピークなのに」と嘆いた。

隣接するクリークから水があふれて浸水。有機肥料を使った土の微生物のバランスも崩れた。「これでは3週間は出荷できんな」

城島町を管轄するJA福岡大城によると、町内のアスパラガス農家全てで被害が出ており、水田の約2割が浸水しているという。

旧久留米市を管轄するJAくるめでは管内の全作付面積の4割超(523ヘクタール)が浸水し、被害額は推計約3億4100万円。
全国有数の出荷量を誇るサラダ菜は作付面積の8割に当たる約10ヘクタールが水に漬かり、出荷再開に約2カ月を要するという。

 久留米市北野町や同県小郡市、大刀洗町を管轄するJAみいによると、被害は推計約12億2千万円。特に北野町で露地栽培の
サニーレタスやハウス栽培の水菜、小松菜への影響が大きいという。
https://www.nishinippon.co.jp/nnp/national/article/431880/